待ち遠しく

真っ暗な
庭の片隅
沈丁花
蕾白く
花開くを待ち

ひと時

キラキラと
木立の隙間
穏やかに
川面流れ
足止め見入る


たまに車が行き交うが、人には合わず山、川、空、あっち向きこっち向きと一人景色を楽しむ。
過疎の平日。
ところがここは観光地なんです。
シーズン中は車は繋がり、電車は混み、こんな悠長な事やってられません。
今だけ…。

猫

人気なく
猫の姿
何処にかと
皿に餌入れ
名呼んでみる

一番星

悠々と
空舞う鳥
星近く

暗くなる前の一時また明日へと…

●●さんへ

親無くす
少女に重ね
いい聞かせ
誰でも必ず
別れがあると

闘い

頭上に
烏対鷹
大騒ぎ
空中戦
勝者烏

山

柔らかな
色合い重ね
新緑へ

話題

尋ねるは
表参道
目の前に

移り行く

投げ捨ての
開き缶散らす
冊のなか
草木芽を出し
緑におおう

生き方

指先を
暖めて飲む
缶コーヒー

生を受け
老いて一人
耐えること
そんな生き方
淋しすぎるね

子供たち
親孝行
忘れずに

親離れ
母猫見えず
子猫だけ
いつも一緒
見守っていたね